フランスには、利息に対する税負担がゼロになる『非課税リブレ』と呼ばれる預貯金口座が4種類存在します。そのうちの一つである『LEP』は、一定未満の所得しか持たない世帯のみが開設できる口座です。2023年にLEPを開設するためには、2022年度か2023年度の納税証明書に書かれた課税所得(REVENU FISCAL DE REFERENCE)が次に挙げる上限額を超えていないことが条件となります。

家族除数(Nombre de parts)が下記以下の場合 課税所得が下記の金額以下ならLEPを開設できる
1 21,393 ユーロ
1.5 27,107 ユーロ
2 32,818 ユーロ
2.5 38,532 ユーロ
更に0.5 増えるごとに 上記の額に追加で5,714 ユーロ

家族除数は、一人世帯なら1,カップル(夫婦・PACS)世帯なら2,カップルに子供が1人いる場合は2+0.5=2.5、カップルに子供が2人いる場合は2+0.5+0.5=3 、子供3人目以降は一人当たり1が加算されますので2+0.5+0.5+1=4、となります。

金利や上限額が国により規制されているLEPですが、今現在の金利はなんと6%です。INSEEが発表した9月のインフレ率は4.90%ですから、LEPではインフレよりずっと高い利息を得られることになります。しかもLEPへの入金上限額がこれまで7,700ユーロだったところ、10月1日より11,000ユーロに引き上げられました。

昨今のインフレで生活費を切り詰めなければならない厳しい状況にある世帯を、LEPの金利と入金上限額の引き上げにより、政府が支援している、という訳です。

ここまでの高い金利を非課税で得ることができる口座はとても貴重です。LEPをご利用できる方は上限までご入金されるとお得ですよ。