あちこちの銀行で、手数料引き上げが続々と発表されています。
フランスでは本年度1月1日より、ほとんどの大手銀行が口座維持料を徴収するようになってしまったのですが、これまでその流れに逆らってきたネットバンクも、遂にこの手数料を取り始めることになりました。ネットバンクで有名なAXA Banqueも、これまで口座維持料をゼロとしていたところ、今月より年間15ユーロを徴収するようになりました。
フランスの銀行の手数料は非常に細かく設定されており、一般の商業銀行の手数料のパンフレットは20~45ページにわたり小さい字でびっしり書きこまれています。その中をじっくり見てみると、「こんなところでも手数料を上げるのか!」と驚くことがあります。例えばゴールド・カード以外のカードを持つ人が、他行のATMで現金を引き出す場合、これまでBanque Postaleでは『月に4回までなら手数料が無料』だったところ、来年1月1日からは『月に3回までなら無料。4回目以降の引き出しでは、毎回0.65ユーロの手数料が取られる』ことになります。
手数料引き上げをする銀行側の言い分としては、超低金利時代において利ザヤが取りにくくなり、以前のように収益を上げられなくなってきた、ということを理由として挙げていますが、消費者はそう簡単に納得できません。フランスを代表する消費者団体の一つであるUFC-Que chosirは今日の銀行の手数料引き上げに関して「許し難いことだ!」と声を荒げています。
銀行口座がないと生活していけない我々としては、こう毎年、銀行手数料をすごい勢いで引き上げられると、ほとほと困ってしまいますよね。