昨日、うちの子供たちが通っているお絵描き教室の先生のプロジェクトの一貫として、先生と生徒たちが作成した作品を、パリ10区にあるサン・ルイ病院の皮膚科に寄贈しました。

ことの始まりはお絵描き教室の先生、ジェシカが、この病院で生死の境をさまよいながら入院していた3年半前に遡ります。幸い病から回復したジェシカは病院の殺風景な白い壁を見て、「私は将来、お絵描き教室の生徒たちと大きな絵を描き、この病院にプレゼントしよう」と誓ったといいます。

彼女のお絵描き教室の生徒は、子供たちから老人ホームの居住者まで、幅広い年齢層の人達です。世代を超えた人達が、「意気消沈している患者さんたちが、この絵を見て、少しでも元気になってくれるといいな」と思いながら作品を少しずつ仕上げ、昨日の寄贈に至ったことを考えると、ちょっとジーンとしてしまいました。

こんな風に、昨年の夏から秋にかけて少しずつみんなで作成していきました。

「子供たちには自分のことだけでなく、他の人の幸せも考えられる子になってほしい」と常々思っている私としては、ジェシカがこのプロジェクトの話をしてきた時、「喜んで参加します!」と飛び乗りました。そして昨日、ようやく作品を病院に持っていくことができたという訳です。

お医者さんたちに絵を渡す際に、うちの子供たちも同席させていただくことができました。その直前の写真がこちらです。

「自分たちの描いた絵が、誰かに喜びを与えるかもしれない。そしてその絵はこれから何十年もの間、病院に飾られるのだ」ということを子供たちも実感したようです。サン・ルイ病院の皮膚科の方々の温かい歓迎には、感謝の気持ちで一杯です。

ジェシカのプロジェクトはこれからも続きます。他の病院への作品制作にも、ぜひぜひうちの子供たちを参加させようと思っています。ありがとうジェシカ!